2024.05.20 LIFE 割れた器が甦る!金継ぎ風修復方法 #割れた器 #金継ぎ お気に入りの器やお皿が割れたりひびが入ってしまってショック!という経験は誰しもあるもの。 特に手に入らない物の場合、後悔と悲しみはひとしお身に沁みます・・・。そんなとき、思い出すのが「金継ぎ」です。廃棄するのではなく、伝統的な技法で修復するサステナブルな「金継ぎ」に、世界からも注目が集まっています。 最近では金継ぎのワークショップが各地で開催され、人気を集めています。本格的な金継ぎは数日に渡っての作業が必要なため、時間も初期費用もかかりますが、接着剤や合成漆などを使って「金継ぎ風」に修復できることをご存じですか。 今回は、手軽にできる「金継ぎ風」修復のやり方についてご紹介します! なお、簡易的な「金継ぎ風」の修復方法のため、マグカップの持ち手など、口や食品が触れない箇所、花器、もしくは観賞用陶磁器の修復のご紹介になります。 食器などは安全性を考慮し、「本漆」を用いた本来の金継ぎで行うことをお勧めします。 ■用意するもの ●接着剤陶磁器用の接着剤※花器の場合は、食品衛生法適合の接着剤がおすすめ ●ゴールドの陶磁器用水性アクリル絵具本来は純金紛を使用しますが、ゴールドの陶磁器用絵具を使えば、安価で手軽に楽しめます。人体に無害・安全だと認めるAPマーク適合品※などを選ぶと安心です。※アメリカの厳しい評価基準ASTMをクリアした画材・工芸材料だけに認可されたもので、世界中の画材メーカーで使用されています。 ●不要な布 ●オーブン ■手順 STEP1割れた箇所に接着剤を塗って15分ほど固定し、はみ出た箇所の接着剤を不要な布で拭き取る。接着剤のはみだしは見映えに影響するため、きれいに塗布できたかチェックし、24時間乾かす。 STEP2接着した部分に、陶磁器用のゴールドの絵具を塗る。はみ出たり失敗した場合は、水を含ませた布で拭き取ればOK。絵具を塗り終わったら、5日程度置いて自然乾燥で完全に乾かす。※絵具は塗った際の盛り上がった状態で硬化する。浮き出るのが気になる場合は、できるだけ薄めに塗ること。 STEP3修復した器がオーブンの使用が可能な場合、絵具の硬化を高めるために、オーブンで焼き付けする。オーブンでの使用ができない器は、STEP2の工程を終えれば完成。器を予熱なしでオーブンに入れ、150°/35分に設定する。完了したら作品が冷めるまで1~2時間庫内に置く。※庫内の温度が高いままオーブンを開けると、急激な温度変化で器が割れる場合があるので注意。器が冷めたら完成。 「簡易金継ぎ」とはいえ、お気に入りの器を修復できたら嬉しいもの。慣れてきたら「本漆」の本格金継ぎを始めると、一生の趣味として楽しめそうです。気になる方はトライしてみてくださいね。